2月11日の日記

朝起きて今日のやる事を確認する。

処方箋を出すのと筋トレとNPOの細かいことだけだ。

近くの街を歩いていると昔ながらの食堂があった。入り口から中がうかがえないのでいつも入る勇気がなかったけど今日は入ってみる。

テレビもあるし、だしとしょうゆと甘辛いたれのような匂いがする懐かしい感じがする店だ。

定食が来て食べていると、子供の頃定食屋でアニメに無理やりチャンネルを変えてもらったり、家族で蕎麦屋に行って天邪鬼でハンバーグ定食ばかり頼んでいたり、いろんな懐かしい記憶が思い起こされる。

胸にこみ上げてくるほどではないけど、透き通った気持ちになった。

それからまたチャーシューを作ろうと肉屋を探して街をうろつく。

若いファミリーが前を歩いてこちらに気づくと看板に足を止めて僕が通り過ぎるのを待つのも、カップルが歩く速度を極端に緩めてこちらが通り過ぎると意気揚々とまた喋り始めるのも普段通りで、大体いつものパターン通りだ。

でもこういう対応の積み重ねがいくつかの事件のきっかけになっているのかもなと思う。

だけど、そういう人たちも僕が小銭を大量に落としたり自転車をドミノ倒しにしてしまったら手伝ってくれるものだ。

結局、家の近くの肉屋で豚肩ブロックを買う。切ってもらっている間待っていると、店員さんが次の人の会計をしようと待っているのに、後ろの若い女性が微動だにしない。僕がどうぞとうながしても無反応で、他の店員さんが来ると猫撫で声で買っていく。

さすがにそれはお笑いのコントのレベルだ。もしかしたら僕の様相が異常と判断された可能性もあるけれども。でも肉屋の店員さんたちを見てもそれはうかがえない。

帰宅してから、無視された店員さんの溜息と僕の立場はと考えてイラッとする。けれども結局無視されて自分の自己イメージが傷ついたから怒っていると気づいてハッとなってチャーシューを作ることにする。

と言っても基本煮るだけなので、あとは筋トレと家事をする。

途中でNPOのことを済ませて、チャーシューも作り終える。

それからだらだら音楽を聞く。

そうこうしているうちにまた仕事が入る。明日は会社に行こう。